サンドイッチ屋の開業はコロナ禍で有利?開業資金や失敗しないコツを伝授!

コロナ禍で飲食店は非常に厳しい状況にあります。しかし、そのような中でも人気の業種がサンドイッチ店です。サンドイッチ店はコロナ禍においても一定の売上を確保できますし、開業費用も抑えることができます。サンドイッチ店を開業する流れは必要資金、また開業時の注意点について詳しく解説していきます。

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サンドイッチ屋の開業に必要な資格・許可

サンドイッチ屋の開業には次のような資格や許可が必要になります。

  • 食品衛生責任者

  • 食品営業許可申請

  • 移動販売の許可(キッチンカーの場合)

サンドイッチ屋の開業に必要な資格や許可の取得方法などについて解説していきます。

食品衛生責任者

サンドイッチ店などの飲食店を経営する際には食品衛生責任者の資格が必要です。

この資格は食品衛生責任者養成講習会を受講することで誰でも取得することができます。

月に数回開催されていますので、まずは出店する地域を管轄する保健所へ問い合わせをしてください。

食品営業許可申請

食品営業許可も必要です。

この許可は食品営業をするにあたって保健所長から許可を得るもので、許可を取得するためには次のような手続きが必要になります。

  1. 事前相談(店舗の新築・改築・改装等を行う場合)

  2. 申請・手続き相談

  3. 営業許可申請書を提出

  4. 施設の検査

  5. 営業許可証の交付

営業許可を受けるにあたって重要なのは、設備が保健所が定める基準に合致しているかという点です。基準の詳細は保健所によって異なりますが、基本的には次のような基準を満たしていなければなりません。

  • シンクの幅が基準を満たしており、独立したシンクが2つ以上あるか

  • 厨房とトイレに手洗い場があるか

  • 調理場と客席のエリアが分けられている

  • 食器棚に戸がついているか

  • 厨房の床が清掃しやすい作りであるか等

詳細は保健所によって異なります。まずは事前相談で「許可を得るためにはどのような設備にする必要があるのか」という点を確認した上で内装工事や厨房機器の導入をおこなってください。

キッチンカーの場合は、移動販売の許可が必要

キッチンカーで営業する場合には移動販売の許可も必要になります。

移動販売許可も地域の保健所長から受ける許可になります。

許可を受けるための基準は保健所によって異なりますが、主なものとして次のようなものがあります。

  • 給排水設備に必要なタンクの導入

  • 手指再汚染防止水栓の導入

なお、導入しているタンクの容量に応じてキッチンカーで許可される調理工程は次のように異なります。

  • 40リットル:簡易な調理のみ(焼く、揚げる、蒸す等)

  • 80リットル:大量の水を要しない2工程程度までの簡易な調理のみ

  • 200リットル:大量の水を要する調理や、複数の工程からなる調理が可能

キッチンカーの中でどのような調理をしたいのかによってタンクの容量は変わるので、まずは保健所へ「どんな調理をしたい」ということを相談してみましょう。

サンドイッチ屋の経営で失敗しないコツ

サンドイッチ屋の経営で失敗しないためには次のポイントを押さえましょう。

  • 人通りの多い場所へ開業する

  • クラウドキッチンなどを利用して固定費を抑える

サンドイッチ屋の開業で失敗しないための2つのポイントについて解説していきます。

駅ナカや駅前など、人通りの多い動線上に開業する

店舗型のサンドイッチ店を開業する場合には、駅ナカや駅前や商店街などの人通りの多い場所へ開業しましょう。

テイクアウトが基本のサンドイッチ店ですので、簡単に人が立ち寄れる場所がベストです。

わざわざ食べにくる顧客を狙うよりも、通りがかった人に買ってもらうというコンセプトが重要です。

駐車場などはなくても問題ありません。とにかく「人が歩く場所はどこか」ということを最優先に考えて開業することがよいでしょう。

なお、地方都市のように車社会で人がほとんど歩かないというケースにおいては、キッチンカーで営業することも検討すべきです。

仕込み場所はクラウドキッチンがおすすめ。費用を抑え交流も生まれる

キッチンカーの場合には調理場所をどこかに設ける必要があります。

この際、独自にキッチンを所有すると家賃や設備投資が必要です。

そのため、仕込み場所はクラウドキッチンを活用するとよいでしょう。

クラウドキッチンとは複数の飲食店オーナーが共同で使用するキッチンのことで、月額賃料は数万円〜数十万円程度です。

なんと言っても初期投資が不要なのが大きなメリットです。

独立したキッチンを持つ必要がないため、最初のうちはクラウドキッチンを利用するのがよいでしょう。

サンドイッチ屋の収益シミュレーション

店舗型、キッチンカー型、それぞれシミュレーションをおこなっていきましょう。

店舗型のサンドイッチ屋の収益シミュレーション

店舗型のサンドイッチ店の収益シミュレーションは次のようになります。

売上高 150万円

売上原価 30万円

家賃 20万円

諸経費 10万円

水道光熱費 5万円

消耗品 2万円

販売促進費等 2万円

月間収益 81万円

月20日稼働で単価500円のサンドイッチを1日150個販売した場合には、上記のようなシミュレーションになります。

人を雇う場合には上記のシミュレーションに加えて人件費が加わるので、収益を最大化したいのであればオーナーのみオーナー夫婦のみで経営するのがよいでしょう。

キッチンカー型のサンドイッチ屋の収益シミュレーション

キッチンカーでサンドイッチ店を開業する場合のシミュレーションは次の通りです。

売上高 100万円

売上原価 20万円

場所代・キッチン代 15万円

諸経費 10万円

プロパンガス代 1万円

駐車場代 1万円

交通費(ガソリン代) 3万円

消耗品 2万円

販売促進費等 2万円

月間収益 46万円

店舗型よりは売上は減少する可能性がありますが、その分家賃や水道光熱費などのコストを抑えることができます。

自宅などの家賃がかからない場所で仕込みができるのであれば、さらに固定費を抑えることができるので収益性は向上するでしょう。

キッチンカーの場合には「どの程度売り上げを作るのか」と同じくらい大切なのが「どの程度コストをかけずに経営するのか」という点が非常に重要になります。

キッチンカーで人件費がかかってしまうと収益力が著しく下がってしまうので、できる限り「1つの車は1人で回す」などの営業手法を確立するのがよいでしょう。

サンドイッチ屋は催事や駅ナカなど、デベロッパー型立地を獲得すると売上が立ちやすい

サンドイッチ店は味はもちろんですが立地が非常に重要です。

簡単に買って簡単に食べることができるのがサンドイッチのメリットですので、利用客の多くが味以上に利便性を求める傾向があるためです。

そのため、開業する際にはまだサンドイッチ店が進出していない催事や駅ナカ、商業施設などを狙うのがよいでしょう。

まだ誰も進出していないデベロッパー型の立地であれば売上を立てることが比較的簡単です。

時間をかけて立地を見極めましょう。

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