ピザ店を開業したい!開業資金や開業に向けての準備を解説!

ピザ店の開業にあたって失敗しないためには、必要な資格や設備、それらを用意するための開業資金だけでなく、成功のためのノウハウなど様々なことを知っておく必要があります。ここではそうしたピザ店の開業を失敗させないために必要な知識について詳しく解説します。

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ピザ店を開業したときの利益は800万円程度

ではピザ店を開業するために必要な書類や資格を揃え、実際に開業できたとしてどれぐらいの年収を獲得することができるのでしょうか。

ここではピザ店を開業した際の利益の目安を宅配中心の場合とテイクアウト専門店の場合、移動販売の場合の3つに分けて詳しく解説します。

イートイン、宅配中心の収益シミュレーション

ここではイートインと宅配を中心としたピザ屋の場合、収益シュミレーションはほぼ同様のものになることが考えられます。早速収益シュミレーションをご紹介します。

項目金額
売上高(月間・25日営業)562万円
売上原価84万円
売上総利益(粗利)478万円
人件費(6人雇用)225万円
家賃20万円
広告宣伝費50万円
利益183万円

25日営業で1日当たり75人、客単価が3000円だった場合、月の売上高が562万円となります。

次の項目で説明をするようにピザの原価率は15%程度とも言われているため、売上原価はその562万円の15%で84万円となります。

人件費はイートイン中心の場合も宅配中心の場合も、6人程度の人員は最低でも確保しておく必要があります。それゆえに毎月225万円と大きなコスト要因となっています。

ただし、売上から様々なコストを引いた残りが183万円となり、これがオーナー自身の取り分となります

テイクアウト専門店の収益シミュレーション

テイクアウト専門のピザ店を開業した場合の収益シミュレーションは下記のとおりです。

項目金額
売上高(月間・25日営業)188万円
売上原価45万円
売上総利益(粗利)143万円
人件費30万円
家賃15万円
広告費20万円
利益78万円

テイクアウト専門店の場合、デリバリーほどの客単価を見込むことは難しいため客単価1000円とし、1日当たりの客数は75人で計算しています。

また、人件費についてもテイクアウト専門店の場合デリバリー中心のように配達員を雇う必要がなく、オーナー自身がピザを焼き、1人を雇って接客・会計を担当してもらうという想定でシミュレーションを行っています。

そのため、テイクアウト専門店の場合はデリバリー中心と比較して人件費を大幅に削減することができ、それによって最終的な利益も月に78万円と大きな利益となっています。

そのため、オーナー自身の年収の目安も78万円に12か月をかけた936万円程度となります。

移動販売での収益シミュレーション

移動販売での収益シミュレーションは下記のとおりです。

項目金額
売上高(月間・25日営業)125万円
売上原価35万円
売上総利益90万円
人件費なし
出店料10万円
広告宣伝費10万円
利益70万円

移動販売の場合は25日営業で1日当たり客数が50人、客単価は1000円で計算をしています。

この移動販売の大きなメリットとしては店舗面積がキッチンカーのみと狭いため、全てオーナー自身で完結でき、他に人を雇う必要がないため人件費がかからない点が挙げられます。

そのため、売上高自体は少ないものの、最終的に利益として残るのは70万円となり、年収換算では840万円程度となります。

ピザ店の開業のメリット

ピザ店の開業には他の飲食店と比較してどのようなメリットがあるのでしょうか。

ここではピザ店の開業ならではのメリットについて詳しく解説していきます。

ピザの原価率は15%が一般的

ピザ店の開業のメリットの1つは低コストであるということです。

一般的な飲食店において原価率は30%程度とされていますが、ピザではわずか15%と半分程度となっています。

そのため、低コストで経営をすることができ、利益を出しやすい業種と言えます。

高温の窯によってピザが数分で焼けるので回転率が高い

また、回転率が高いという点も魅力的です。

利益は客単価×客席数×回転率-コストで計算することができます。

ピザ店の場合、高温の窯によって一気に焼き上げるため、お客さんが注文してから提供までの時間が短く、それによって客の回転率を高めることができます。

また、客の回転率が高いということは小規模の店舗でも数多くのお客さんをさばくことができるということも意味しているため、家賃を抑えることもできます。

このようにピザ店は回転率が高く客数やコストを抑えやすいというメリットがあります。

ピザ店の開業のデメリット

先述したようにピザ店の開業には多くのメリットがあります。しかし、どんなものにもメリットがあればデメリットもあります。

ここではそうしたピザ店の開業によって生じてしまうデメリットについて詳しく解説します

宅配ピザの値段が高くなる大きな理由に「人件費」と「バイク」がある

ピザ店の経営において注意しなければならないのが人件費とバイクです。

ピザの宅配を行う場合、バイクを複数台用意し、そのバイクに乗ってピザを配達する人員を雇う必要があります。

通常のイートインやテイクアウト専門の店舗であれば不必要な人件費やバイクの購入・メンテナンス・ガソリン代などが初期費用とランニングコストの両面で大きな負担となってきます。

ピザ店は原価が低いというメリットがあるものの、こうした宅配用の人件費やバイクのコストが大きくかかってしまうというデメリットがあります。

燃料である薪のコストが高いうえにスペースを取り、火加減の調整が難しい

薪窯でピザを焼く場合に燃料となる薪がデメリットも生じさせてしまいます。

薪で焼く場合はガスと比較して高価で、かつガスとは異なり保管の場所も取ってしまいます。そのため、店舗の中に薪を保管するスペースを確保しなければならなくなるため、その分だけ他の飲食店と比較して客席の数を確保することが難しくなります。

また、薪の場合は火加減がガスと比較して一定に保つことが難しく、常に火加減に気を配る必要があります。

このように本格的なこだわった窯を使用してピザを焼き上げる場合、金銭的にも労力的にも高コストとなりやすい点がデメリットでもあります。

ピザ店の開業にはある程度まとまった資金が必要。融資を受けて開業する人も

ピザ店の経営は原価率が低く回転率も高いなど利益が出やすいというメリットもあります。その一方で、その利益を得るためには800万円程度の初期費用が必要となるなどまとまった資金が必要となり、開業のハードルが高いのも事実です。

そのため、事業計画をしっかりと練ったうえで銀行などから融資を受けて開業する人も数多くいます。

また、その融資を受けやすくするためにフランチャイズに加盟してブランド力を味方につけるという手もあります。

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