弁当屋、惣菜屋を開業・経営するなら知っておくべき事柄。開業資金や失敗しない方法を徹底解説。

弁当屋や惣菜屋の開業にあたって失敗しないためには、必要な資格や設備、それらを用意するための開業資金だけでなく、成功のためのノウハウなど様々なことを知っておく必要があります。ここではそうした弁当屋や惣菜屋の開業を失敗させないために必要な知識について詳しく解説します。

弁当屋、惣菜屋の開業に必要な資格は「食品衛生責任者」

弁当屋や惣菜屋を開業する際に所有しておかなければならない資格は「食品衛生責任者」です。

食品衛生責任者は食品衛生法に基づいて食品販売や製造を行う全ての事業所に配置する必要があります。

この食品衛生責任者の資格は各地域の食品衛生協会にて1万円で6時間程度の講習を受けることで資格をとることができます。

弁当屋や惣菜屋の開業・経営にあたって重要なことは大成功を収めることよりも、経営の失敗をしないことです。

経営の失敗をして廃業に至ってしまえば、せっかくの開業資金が台無しになってしまい、再起しにくくなってしまうからです。

そのため、ここでは弁当屋や惣菜屋の経営で失敗しないためのコツを解説します。

弁当屋や惣菜屋で失敗しないためのコツの1つ目はオペレーションの簡素化を考えることです。

オペレーションが複雑になれば、料理を提供するまでの時間も長くなりやすくなったり、作業中のミスも増えやすくなります。また、そうしたミスを減らすための人材育成にも時間や労力がかかることになってしまいます。

そのため、海鮮丼屋などのように冷凍した刺身を切って乗せるだけというように調理工程があまり必要のないような業態を考え、開業することも失敗しないためのコツとなります。

失敗を回避するための2つ目のコツは店舗面積を小さくすることです。

店舗面積を減らすことで、開業費用の削減や雇用する従業員数の削減につながり、初期費用とランニングコストの両方を減らすことができます。

また、開業当初は開業しなければ分からないような問題に直面することも多いため、いきなり多くのお客さんを相手にしてしまうと問題が多く発生し、その対処に時間を取られてしまい、調理や接客がおろそかになってしまうという問題も生じてしまいます。

それによって、開業初期に悪い口コミが広がってしまうとその後の経営に悪影響が出てしまいます。

このようにコスト削減と問題への対処という2つの点から開業当初は店舗面積を小さくし、成功を収めたのちにより広い店舗を探していくことをお勧めします。

弁当屋や惣菜屋での失敗を避けるための3つ目のコツはフランチャイズに加盟することです。

フランチャイズに加盟することで、お客さんにもなじみ深いブランドを使用することができるようになります。それによってこれまでそのブランドが培ってきた評判を利用することができるため、開業当初から評判の心配をする必要がなく、お客さんの獲得が容易となります。

そのため、フランチャイズに加盟して、そのフランチャイズがこれまでに蓄積してきたブランド力にフリーライドしてしまうこともお勧めです。

またUber Eatsなどのデリバリーサービスを活用することも失敗を避けるためにも重要です。

近年ではデリバリー市場が拡大傾向にあるため、売上の確保を行う上でもデリバリーサービスは欠かせません。

また、緊急事態宣言が今後再び生じ、人の流れが滞ってしまった場合にもデリバリーサービスがあればある程度の売上を維持することができます。

このように普段の売上増や緊急事態宣言時の売上確保に役立つため、Uber Eatsなどのデリバリーサービスを活用することをお勧めします。

弁当屋や惣菜屋を成功させるためには、出店前の顧客ニーズの調査能力と出店後におけるその修正能力や、メニュー開発における工夫、オペレーションの管理、経理能力などが必要となります。

もし、オーナー自身だけで弁当屋や惣菜屋をやるのではなく、人を雇用して経営を行う場合にはこうした能力のうちどの能力が自分には最も足りていないのかを考え、その足りない部分を補うようにすることが必要となります。

また、店舗面積が小さく、1人で営業を行う場合にそうした能力に不足を感じている場合にはフランチャイズへの加盟もお勧めします。

フランチャイズに加盟することでそのフランチャイズで蓄えられてきた開業・経営のためのノウハウを利用できるようになるからです。

このように弁当屋や惣菜屋を経営させるためにも、自分に足りない能力を持っている人を雇用するか、フランチャイズに加盟することをお勧めします。

小規模な弁当屋や惣菜屋を開業し、一人で営業した場合のシミュレーションは下記の通りです。

このシミュレーションは月に20日営業と週2日以上休んでいるケースを想定しているため、やや控えめなシミュレーションとなっています。

その場合でも、客単価700円で1日に100食売れれば、月に44万円程度の利益がでて、年間では530万円の利益となります。1人で経営をしているため、この530万円がオーナーの年収となります。

営業日数を月に25日営業にした場合には、月の利益が65万円、年間では780万円となります。

このようにお弁当屋や惣菜屋の開業・経営では年収800万円以上も十分に目指すこともできます。

この記事で紹介してきたように、弁当屋や惣菜屋は500万円程度の開業資金で開業できるのに対して、年収ベースでは500万円以上を目指すことができる業態であり、かつ今後成長が期待できる市場でもあります。