弁当屋、惣菜屋を開業・経営するなら知っておくべき事柄。開業資金や失敗しない方法を徹底解説。

弁当屋や惣菜屋の開業にあたって失敗しないためには、必要な資格や設備、それらを用意するための開業資金だけでなく、成功のためのノウハウなど様々なことを知っておく必要があります。ここではそうした弁当屋や惣菜屋の開業を失敗させないために必要な知識について詳しく解説します。

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コロナ禍・高齢化社会の観点から弁当屋、惣菜屋のデリバリー業態は急成長中

近年では女性の社会進出が進んだことや高齢化社会の追い風を受けて、お弁当屋や惣菜屋の市場規模が拡大し続けてきました。

コロナ禍ではこうした流れが加速し、お弁当屋や惣菜屋のデリバリーは急拡大しています。

コロナ禍で特に高齢者からの弁当や惣菜のデリバリー需要が高まっている

このお弁当や惣菜に対して特に高い需要の伸びを示しているのが、高齢者向けのデリバリー需要です。

業界大手のワタミが手掛ける「ワタミの宅食」は2020年度の決算で売上高は前年同期比で6.4%増、利益は35.2%増と大きく業績を向上させています。

このようにコロナ禍において特に人込みを避けて外出を避けるようになった高齢者が脂っこい外食を避けて、健康的なお弁当や惣菜などのデリバリーを利用していることが分かります。

Uber Eatsや出前館などでお弁当を注文する人々も急増中

また、Uber Eatsや出前館などでお弁当を注文する人も増加傾向にあります。

コロナ禍において外出や外食を控えるようになったため、Uber Eatsや出前館などの宅配プラットフォームサービスを利用する人が増えています。

また、毎食ピザやハンバーガーのような脂っこい料理を食べるわけにもいかないため、お弁当のデリバリーへの需要も伸びています。

弁当屋、惣菜屋の開業業態は弁当惣菜販売店、高齢者向け配食サービス、デリバリー専門

一口に弁当屋や惣菜屋といっても、多種多様なタイプが存在しています。

ここではその様々なタイプの弁当屋や惣菜屋について詳しく解説していきます。

弁当惣菜販売店は店舗型

お弁当や惣菜販売店を開業する場合、基本的には物件を借りて営業を行う店舗型になります。

この場合、先述したようにUber Eatsや出前館などで家にいながらお弁当を購入することができるというメリットを提供する競合サービスと戦う必要があります。

そのため、店舗型ならではの出来立てでの提供といった付加価値をどれだけお客さんに認めさせることができるかが重要なポイントとなります。

高齢者向け配食サービスはデリバリー型

その一方で、高齢者向け配食サービスを提供する場合、高齢者への利便性を追求し、基本的にはデリバリー型の経営を行うことになります。

高齢者向け配食サービスを行うメリットとしては安定的な経営を行いやすいことが挙げられます。

市町村によっては高齢者向けに「生活援助型配食サービス」や「高齢者自立支援配食サービス」などを行っており、配送料を市町村が負担するといった補助金を出しているケースがあります。

また、市町村によっては食事サービス事業として宅配サービスと訪問時の安否確認のサービスを提供しているケースがあります。そうしたサービスを提供している市町村と業務提携ができれば安定的な顧客獲得につながります。

デリバリー専門店はUber Eatsなどの媒体に掲載するデリバリー型

デリバリー専門店を開く場合、Uber Eatsや出前館など配達プラットフォームを提供しているサービスに登録をするだけで営業開始できるというメリットがあります。

デリバリー専門であるため、立地をあまり気にする必要がないため、駅前などの家賃が高い場所で営業する必要がなく、ランニングコストを抑えることができます。

弁当屋、惣菜屋の開業の流れ(店舗型の場合)

では、弁当屋や惣菜屋を開業する際にはどのような流れで行えばよいのでしょうか。

開業までの流れは大きく分ければ以下の4つとなります。

  1. 物件選定

  2. フランチャイズ加盟か、自社でレシピ・メニュー開発

  3. 内外装工事

  4. 人材採用、育成

ここではこれらを一つ一つより詳しく解説していきます。

1.物件選定 

弁当屋や惣菜屋を開業する際にまずしなければならないことは物件の選定です。

駅前やビジネス街など人通りが多い場所が良いですが、そうした立地は家賃も高いのでランニングコストに注意が必要です。

自分たちが提供しようとしているお弁当やお惣菜を購入してくれそうな人たちが多くいる地域かも確認しておく必要があります。

2.フランチャイズに加盟するか、自社でレシピやメニューを開発

物件を選ぶことができれば、どのようなお弁当や惣菜屋を提供するかを考える必要があります。

その際、料理に自信があるのであれば自社でお弁当や惣菜のレシピやメニューの開発を行っても構いません。

それに対して、もし料理に自信がなかったり、その開発の時間がないのであればフランチャイズへの加盟を検討することをお勧めします。

フランチャイズに加盟すれば、すでに各フランチャイズでレシピ・メニューは開発済みである上、新たなレシピ・メニューが開発された場合にもその恩恵を受けることができます。

そのため、レシピ・メニューの開発に自信がない場合やそうした手間を省きたいという場合にはフランチャイズへの加盟を考えてもよいでしょう。

3.内外装工事  

レシピやメニュー開発とほぼ同時並行的に内装や外装を考え、工事を行っていきます。

弁当屋や惣菜屋の場合、清潔感と分かりやすさが重要なポイントとなります。

通常の飲食店と異なり、イートインスペースを設ける必要がないため、内装にそれほどこだわる必要はありません。しかしながら、どのようなお弁当や惣菜があるのかが分かりにくければ、新しいお客さんを獲得しにくくなり、清潔感がなければそもそもお客さんはそこで食べ物を購入しようとしなくなってしまいます。

そのため、客層が好む内装・外装を意識しながら、どんなお弁当屋や惣菜が並んでいるお店なのかが分かりやすく、清潔感のある店舗を意識して内装や外装を決めることをお勧めします。

4.人材採用、育成  

最後に行う必要があるのが人材採用や育成です。

小規模な店舗で1人で運営する場合にはこの作業は必要ありませんが、複数人で運営する場合には人材採用、育成が必要となってきます。

その場合は、レシピ開発を事前にしっかりと行っておき、誰でも同じ味のお弁当や惣菜を提供できるようにしたり、接客のマニュアルを作っておくことで接客の質を保つなどを行う必要があります。

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弁当屋、惣菜屋の開業の流れ(デリバリー型の場合)

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