出店ラッシュに沸くパン屋のフランチャイズ開業の実態とは?メリットデメリット、注意事項を解説。

国内におけるパン消費額がコメの消費額を超え、パンは今や国民食となりつつあります。高級食パンがブームになるなど、パン屋への注目度はますます高まっています。一方で競争が激しく、淘汰されるショップが多い一面も。失敗しないパン屋フランチャイズに開業について解説していきます。

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パン屋のフランチャイズオーナーの平均年収

パン屋のフランチャイズオーナーの年収は、450~500万円程度と言われています。独立開業したパン屋の平均年収は約350万円と言われていますので、独立開業よりは高めの平均年収と考えられます。

鎌倉ベーカリーでは月商900万円のモデルケースを公開しています。

月商 900万円

経費 772万2千円

ライセンスフィー 15万円(1.7%固定)

月間営業利益 112万8千円

初期投資額 1410万円

想定年収

 初期投資回収期間3年 約880万円

 初期投資回収期間5年 約1070万円

初期投資を回収する期間によりますが、長期間の経営ができれば年収1000万円を超えることも可能になります。

パン屋をフランチャイズで開業するメリット

パン屋のフランチャイズには、独立開業店にはないメリットがあります。このメリットを活かせば、調達資金やパン屋経験の少なさをカバーできます。メリットをしっかりと把握して、フランチャイズ選択の参考にしましょう。

リピート客を増やしやすい

パンは日本の主食として、その地位をますます強めています。特に朝食においては時短の追い風もあり、パンの定番化がますます進んでいます。

パン朝食が定番化した家庭では、前日にパンを購入して朝食に提供するスタイルが定着しています。購入する店舗もほぼ固定されていて、一度お店のファンとして獲得できた顧客は、非常に高い頻度での購入が期待されます。

移動型販売からカフェスタイルまで予算に合わせて開業できる

パン屋フランチャイズには移動型販売からカフェスタイルまで、多くの業態があります。業態によって開業資金が大きく異なりますので、予算に合わせた開業が可能です。開業資金の主な例は以下の通りです。

□店舗型販売 鎌倉ベーカリーの場合

 FC加盟金 300万円

 FC保証金 100万円

 物件保証金 150万円

 物件取得費 60万円

 内装工事費 800万円

 厨房施設 リースのため0円

 備品開業準備費 100万円

 合計 1510万円

□移動型販売 あげパン屋の場合

 加盟金 50万円

 消耗備品費 20万8250円

 収入印紙 4000円

 ロイヤリティ 3万円

 リース料 7万円

 合計 81万2250円

未経験者でもパン屋のフランチャイズは開業できるケースが多い

独立開業のパン屋では店舗にて生地からパン作りするため、オーナーや熟練パン職人による調理が必要となります。

しかし、パン屋フランチャイズの中には冷凍生地を本部から配送し、店舗にてオーブンで焼くシステムの会社があります。このシステムであれば店舗で一から生地をつくる必要がないため、熟練のパン職人でなくても調理できます。アルバイトスタッフを確保できれば、オーナーが毎朝出勤してパンを焼く必要はありません。

朝が早くない

朝はパン屋にとって重要な販売時間帯です。フランチャイズではなく独立開業でその時間帯までに焼きたてのパンを準備するためには、毎朝4時起きで調理するスタッフが必要となります。また調理や接客は立ち仕事のため、かなりの体力的負担となります。
一方でフランチャイズの場合冷凍生地が本部から送られてくるケースがほとんどなため、朝早く起きて仕込みをする必要は無くなります。

パン屋をフランチャイズで開業するデメリット

パン屋のフランチャイズ開業はメリットが多いですが、一方でデメリットもあります。デメリットを知ることでフランチャイズの特性を理解し、納得できるフランチャイズを選択してください。

オーブンなど初期設備費用が高額になり、利益回収までに時間がかかる

フランチャイズによっては高品質なパンを提供するため、高額な厨房設備が必要となる場合があります。また、店舗内外装工事や広告宣伝方法が指定されることもあり、初期投資がかなり高額になるケースがあります。そのため資金調達が難しくなったり、利益回収までに時間がかかるなどの事態が発生します。

この他にも調達原材料が指定されるなど、オーナーの一存だけではコストダウンができない点を認識しておきましょう。

近所に競合店ができても移店は難しい

「高級食パン専門店」をはじめとしてパン屋の出店ラッシュが続いています。開業して固定客が着いたとしても、競合店が近くにできれば顧客獲得競争が起きます。

フランチャイズは開業エリアや出店場所の規約があるため、何かしらの問題が起きても簡単に移転はできません。競合店の出店については事前に情報を把握することはまず不可能です。出店予定地の近辺に競合店がなくても、ある程度の出店あることを想定した事業計画を立案しておきましょう。

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