おでん屋の開業資金の目安や開業に必要な準備、オーナーの平均年収まで徹底解説。

おでん屋のオーナーの平均年収は800万円

では、おでん屋を開業した場合にはどの程度の年収を得られるのでしょうか。

ここではおでん屋を開業した場合の収支シミュレーションを紹介しながら、おでん屋のオーナーの年収について店舗型と屋台の場合に分けて詳しく解説していきます。

店舗型のおでん屋を開業した場合の収支シミュレーションは下記のとおりです。

店舗型のおでん屋を開業した場合、毎月の利益が68万円となり、年収換算にすると884万円となります。

また、屋台のおでん屋を開業した場合の収支シミュレーションは下記のとおりです。

屋台で営業する場合、店舗型のように賃料負担がないと思われがちですが、オフィス街のビルの入り口前などの私有地を利用する場合、その使用料を支払う必要が生じるので注意が必要です。

この使用料が10万円で、25日営業した場合、月間の利益が33万円であるため、年収換算すると396万円となります。

おでん屋の経営で失敗しないためのコツ

おでん屋を開業する際には成功の秘訣よりも失敗しない秘訣を知っておくことが重要となります。

おでん屋を開業して、失敗し倒産に追い込まれてしまえば、多くの借金を抱えるなどして再起不能となってしまう可能性が高くなります。

それに対して、失敗せず多くの利益が出ないながらもおでん屋を経営し続けることができれば、改善を施す機会が数多くあるため、最終的には成功に近づくことができます。

そのため、ここではおでん屋の経営で失敗しないためのコツについて詳しく解説していきます。

おでん以外の商品・サービスで利益を出すことを考える

おでん屋の経営で失敗しないためのコツの1つ目はおでん以外の商品・サービスで利益を出すことを考えるということです。

先述したようにおでん自体は商品単価が低く、それゆえにおでんだけの提供であれ客単価を上げていくことが難しいビジネスです。

そのため、おでんのみで勝負するのではなく、美味しいおでんでお客さんを惹きつけつつ、サイドメニューやお酒を注文してもらうことで客単価を上げていく工夫が必要となります。

コンビニや他のおでん屋などの競合に対し、独自戦略で他店と差別化

おでん屋の経営で失敗しないためのコツの2つ目は競合との差別化を考えるということです。

競合と差別化をせず類似した店舗を出してしまうと、お客さんからするとこれまでの信用や口コミがあった方が安心できるため、これまでの店舗に通い続けてしまう可能性が高くなります。

そのため、競合とは何らかの差別化のポイントを作り、直接的には戦うということを避けることが重要となります。

ただ、ここで見落としがちなのがコンビニという競合が存在することです。

おでん屋を開業することを考えた場合、ついつい他のおでん屋との差別化のみを考えてしまいがちですが、冬場になるとコンビニのレジ横でもおでんが提供されるのを忘れてはいけません。

おでんは何日も連続して食べたいと思われる料理ではないため、コンビニでおでんを食べられてしまうとその分だけ自分たちのお店への需要も低下してしまいます。

高級路線のおでん屋であれば、安いコンビニのおでん屋と自然と差別化できているはずなので、それほど意識する必要はありませんが、低価格路線の場合にはコンビニのおでんとどのように差を作り、競争に勝っていくのかを考える必要があります。

夏でも利益が出る戦略をとる

おでん屋の経営で失敗しないためのコツの3つ目は夏場の経営をしっかりと考えるということです。

おでんは冬場にかけて需要が増加し、冬から離れるにしたがって需要が低下するという季節性のある料理です。

そのため、夏でもお客さんがお店に来てくれるようにおでん以外の料理でも何かウリを作っておくことが必要になります。

これは失敗しないためのコツの1つ目とも類似するのですが、サイドメニューやお酒の売上の比率を高めておくことで、夏場におでんが注文されなくなったとしても痛手を避けることもできます。

おでん屋はコンセプトで差別化と他商材で高単価を狙う

ここまで詳しく解説してきたように、おでん屋を開業する際におでん屋だからといっておでん一本で開業することは、低い客単価と夏場の売上低下という大きなリスクを抱えてしまうことになります。