インドカレー屋を開業・経営するには?開業資金や開業形態について徹底解説!

インドカレーのフランチャイズではお客さんに商品を提供する際には事前に用意したルーをさ皿に盛り付けるだけなのでオペレーションも簡単で気軽に経営することができます。ここではそうしたインドカレーのフランチャイズで開業・経営する際の流れや必要なコスト、成功・失敗の事例などインドカレー屋を開業する際に知っておくべき知識を詳しく解説していきます。

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インドカレー屋を経営!年収は480万円ほど

10坪の店舗でオーナー1人でインドカレー屋を経営した場合の月間の収支シミュレーションは下記のとおりです。

項目金額
売上高100万円
売上原価30万円
売上総利益(粗利)70万円
家賃15万円
その他経費15万円
営業利益40万円

このようにインドカレー屋を開業した場合、月の売上高が100万円程度で最終的なオーナーの取り分は40万円程度となります。これを年収換算にすると、インドカレー屋を開業した場合には480万円ほどの年収を得ることができることになります。

また、キッチンカーでインドカレー屋を開業した場合の月間の収支シミュレーションは下記のとおりです。

項目金額
売上高80万円
売上原価20万円
売上総利益(粗利)60万円
出店料10万円
その他経費15万円
営業利益35万円

このようにキッチンカーでインドカレー屋を開業した場合には月に35万円程度の利益を獲得することができ、年収換算では420万円となります。

インドカレー屋の開業・経営のメリット

インドカレー屋を開業・経営することのメリットは数多くありますが、ここではその中でも代表的なものについて詳しく解説していきます。

カレー1杯あたりの原価は約200円と利益率が高い

インドカレー屋を開業・経営することのメリットの1つ目は原価率が低く、それゆえに利益率が高いことです。

カレーいっぱい当たりの原価は約200円程度とされており、カレーを800円程度で提供しても原価率は25%となり、一般的な飲食店の原価率30%よりも低い水準となります。

そのため、通常の飲食店よりも利益率が高くなりやすい業態と言えます。

カウンターだけの店舗にすれば1人で営業ができる

インドカレー屋の場合、お客さんに提供するカレーのルーは基本的に営業時間外に仕込んでおり、営業時間中はそのルーをお皿に注ぐだけとなります。

そのため、オペレーションが素早く簡単に済ませることができるため、小さいカウンターのみの店舗であればオーナー1人で営業することも可能で、人件費を削減することができます。

多様なスパイスからルーをつくれて独自性が出しやすい

インドカレーのスパイスにはクミンやコリアンダーなど代表的な物がありますが、馴染みのないものも含めればインドカレーに使われる香辛料は60種類にも上るとされています。

インドカレーの味はこのスパイスの組み合わせで大きく左右されるため、スパイスの配合を変えることによって独自性のあるルーを作りやすく、競合との差別化もしやすいというメリットがあります。

インドカレー屋開業・経営のデメリット

インドカレー屋の開業には数多くのメリットがありますが、何事にもメリットがあればデメリットもあります。

そこで、ここではインドカレー屋を開業・経営する際のデメリットについても詳しく解説していきます。

カレーの平均客単価は1000円以下で、客単価は上げにくい

カレーは他の飲食店と比較してサイドメニューを売ることが難しい飲食店のタイプとなります。

トッピングとしてチーズや卵などを有料にすることで多少の客単価の増加を見込むことができますが、追加でもう一品メインとなるような料理を頼むというお客さんは多くありません。

そのため、カレー屋は客単価を上げにくいというデメリットもあります。

キッチンカーでインドカレー屋を開くには車以外の調理場の用意がいる

キッチンカーでインドカレー屋を開く場合、キッチンカー内に調理場を用意することが難しいため、車以外の調理場を用意する必要があります。

そのため、自宅でその仕込み作業を行うことができる場合には追加の賃料はかかりませんが、自宅にそのスペースがない場合は別途調理用の店舗を借りる必要が生じるため、結局はランニングコストがかかってしまう可能性もあります。

カレーは大手チェーンがひしめく競争の激しいジャンル

カレー業界はカレーハウスCoCo壱番屋やゴーゴーカレーなどのカレー大手チェーンがひしめく競争の激しいジャンルでもあります。

厳密にはインドカレーとココイチなどが提供しているカレーは異なりますが、ココイチでカレーを食べた翌日にインドカレーを食べたいと思う人はほとんどいません。そのため、立地によってはこうした強力な大手チェーンとも競争をする必要が生じてしまいます。

インドカレー屋の人気店の特徴

インドカレー屋は2008年には550店舗ほどしかなかったのに対して2017年には2100店舗を超えるなどここ10年程度で4倍近く店舗数が増えています。

では、この伸び続けている市場の中でどのような店舗が人気を得ているのでしょうか。ここではそうした人気店の特徴を解説します。

月商350万円!ビジネス街での需要に目をつけた「スパイスボックス」

まず紹介するのは400店ものカレー屋が鎬を削る神田の中でも特に人気を博している「スパイスボックス」です。

このスパイスボックスの特徴はビジネス街での需要をしっかりと見極めて、メニューに反映させていることにあります。

スパイスボックスではランチメニューはサラリーマンが午後の仕事のエネルギーを得られるようにボリュームたっぷりのカレー専門店にする一方で、夜は南インドの定食であるミールズとビリヤニを2枚看板にドリンク類を充実させています。

こうした施策によって夜はフードとドリンクの売上が半々となり、客単価が2700円、平均月商350万円以上という人気店となっています。

また、コロナ禍では冷凍カレーの通販も行うなど、時代のニーズにも素早く適応しています。

彩りよく洗練されたインドカレー「アロマズオブインディア2.0」

次に紹介するのは、テレビ番組でも取り上げられたことのあるインドカレー店「アロマズオブインディア2.0」です。

このアロマズオブインディア2.0の特徴はモダンで洗練された店内でありながらインド・デリーを思わせる内装を備え、32種類ものスパイスを使用した本格的なインド料理を味わえるお店です。

googleの口コミでもスパイスがきいており、どの料理もクオリティが高いという口コミが多い一方で、一つ一つの口コミに対してオーナーが丁寧にコメントをしているなど、お客さんのニーズを丹念に吸い上げようとする姿勢も見えます。

こうした洗練されたインドカレーを提供しながらも貪欲に顧客サービスを考え、アロマズオブインディア2.0は人気を博しています。

仙台の人気店「KR」 Facebookを活用した情報発信

最後に紹介するのはgoogleの口コミ評価4.5を獲得するなど高い評価を受けている仙台の人気インド・ネパール料理店「KR」です。

KRの特徴はFacebookで積極的に限定メニューやキャンペーンの告知をするなどFacebookを積極的に活用している点にあります。

FaceBookへの投稿ではお客さんからもデリバリー・テイクアウトが可能かなどの質問が来たり、応援のメッセージがコメントとして書かれていたりと、お客さんとお店の双方向のコミュニケーションが生まれるきっかけにもなっています。

こうしたFacebookを活用した情報発信によって固定客の獲得につなげています。

インドカレー屋はビジネス街で固定客を増やせば商機がある

こうした3つの人気店の特徴からはビジネス街で固定客を増やせばインドカレー屋は市場規模は大きくないながらも十分に商機があるということが分かります。

その商機を掴むためには、自らが出店する地域のビジネス街ではどのようなお店が人気を得ているのか、どのようなニーズがあるのかの把握を行い、SNSなどでの情報発信でも単にお店が情報を一方的に伝えるのではなく、お客さんとのやり取りも行うことで固定客につなげていくことが必要となります。

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