フランチャイズとは？意味や直営店やのれん分けとの違いや契約内容をわかりやすく解説。

のれん分けとフランチャイズのビジネスモデルの違い

ここまではフランチャイズの仕組みや特徴について解説してきましたが、のれん分けとは何が異なるのでしょうか。

ここではそうした議論にこたえるべく、のれん分けとフランチャイズの違いについて詳しく解説していきます。

のれん分けとは「社員の独立制度」

のれん分けとフランチャイズの最も大きな違いは、修行が必要かどうかです。

のれん分けの場合、店舗で実際に働き、その店のオーナーに認められた人だけが同じ看板を背負うことが認められます。

つまり、のれん分けはいわば「社員の独立制度」とも言えます。

フランチャイズは誰でも加盟可能

それに対して、フランチャイズの場合は契約に合意をすれば誰でも加盟可能で、店舗で働いた経験は必要ではありません。

フランチャイズの中には研修のサポートの1つとして店舗で実際に働いて店舗の運営ノウハウを学習できるようにしているものもありますが、必須ではありません。

このように、のれん分けは社員の中でも経験を積んで認められた人が独立する場合に行われるのに対して、フランチャイズは修行など必要なく誰でも開業できるという違いがあります。

フランチャイズに加盟する個人や法人のニーズ

では、フランチャイズに加盟することはどのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは個人や法人がどのようなニーズを満たすためにフランチャイズに加盟するのかについて詳しく解説していきます。

新規事業をリスクなく始めたい

1つ目のニーズが、新規事業をリスクなく始めたいというものです。

フランチャイズに加盟することで、各フランチャイズのブランド力や経営ノウハウを利用することができるようになります。

フランチャイズに加盟せずに開業した場合には、お客さんからの信用を少しずつ長い時間をかけて築いていかなければなりませんが、フランチャイズに加盟することでそうした信用をはじめから得た状態で開業することができます。

また、フランチャイズに加盟することで経営ノウハウを利用することができるようになるため、失敗を避けやすくなります。

このように、フランチャイズに加盟することでブランド力を利用してお客さんを獲得しやすくなり、また経営上のミスも防ぎやすくなるため、低いリスクで開業することができるようになります。

税金対策

2つ目のニーズが税金対策です。

フランチャイズに加盟し、オーナーとして店舗を運営するようになると例えば以下の項目を経費として計上することができるようになります。

1. 家族への給与の支払い

2. 生命保険

3. 自動車

このように店舗で働いてもらった家族の人件費や自動車の購入費用や自動車税、また場合によっては生命保険などの保険料を経費として計上することができ、その分だけ事業所得税を抑えることができるようになります。

こうした通常働いていた場合には単に支払うだけで終わっていたものを費用として計上でき、節税することができます。

土地や人材の有効活用

3つ目のニーズが土地や人材を有効活用したいというニーズです。

例えば、親から受け継いだ土地があるけれども、自分では既に土地を買って家を建てていたので自分で使うわけにはいかないというような場合、その土地を有効活用するためにフランチャイズに加盟して、開業することがあります。

また、人材についても例えば妻も働きたいけれど、なかなか勤務先を見つけるのは難しいというような場合にはフランチャイズに加盟して開業することで、その店舗で雇用することができるようになります。

このように余っている土地や人を有効活用するためにフランチャイズに加盟して、開業するケースがあります。

副業や脱サラで自由に働きたい

4つ目のニーズが副業や脱サラして自由に働きたいというニーズです。

フランチャイズに加盟して一国一城の主として働くということに対してロマンを感じてフランチャイズに加盟するケースもあります。

ただし、フランチャイズに加盟した場合、一国一城の主として完全に経営方針を決定できるわけではなく、各フランチャイズの方針や契約内容に従わなければならないことには注意が必要です。

メガフランチャイジーを目指す

5つ目のニーズがメガフランチャイジーを目指すということです。

メガフランチャイジーとはフランチャイズに加盟して一つの店舗で終わるのではなく、複数の店舗を運営することを指します。

これによって、例えば1店舗を運営した場合の年収が500万円だったとしても、各店舗の運営を350万円で他の誰かにある程度は任せてしまい、自分はその各店舗の運営者の管理に回るということをして10店舗を運営すれば、年収は1500万円になります。

このように複数のフランチャイズを展開することで高額収入を狙うケースもあります。