トラブルが多いフランチャイズの闇に迫る。リスクを避けて優良なフランチャイズに加盟しよう。

世の中には数多くのフランチャイズがあります。もちろんその中には優良なフランチャイズも存在する一方で、トラブルの多い問題のフランチャイズも数多く存在しています。この記事ではそうした悪徳フランチャイズへの加盟を避けるために、フランチャイズで起こりがちな問題について詳しく解説していきます。

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フランチャイズに潜む闇

フランチャイズ契約にはトラブルがつきものです。中にはそのトラブルがフランチャイズ本部と加盟者との間での訴訟にまで発展するケースがあります。

そうしたトラブルを避けるためにもこの記事ではフランチャイズ契約で起こりがちなトラブルについて詳しく解説していきます。

最も多いのは売上予測に関するトラブル

フランチャイズで最も多く発生するトラブルは売上予測です。

フランチャイズは加盟店を増やすことで、加盟金やロイヤリティを獲得することができます。

もちろん加盟店の売上が増えればそれに伴ってロイヤリティも増えるのですが、売上成長を助けには手間がかかるため、手っ取り早く加盟金やロイヤリティ収入を増やすために加盟店の質よりも量を求める場合があります。

その加盟店の量を増やすために楽観的な売上予測を立てて、勧誘することがしばしば行われます。

そのため、いざ実際に開業した後に事前の売上予測と実際の売上が全く異なるということが生じることがしばしが発生します。

集団訴訟に発展するケースも

こうした売上予測と実際の売上のズレをはじめとしてフランチャイズの加盟店への対応に問題を抱えているフランチャイズ本部はかなりの高確率で加盟店による集団訴訟に発展しています。

そのため、フランチャイズに加盟する際にはそのフランチャイズに集団訴訟をされた過去がないかどうかを確認することは悪徳フランチャイズを避けるための一つの方法となります。

さまざまなフランチャイズの闇

売上予測に関するトラブルが最も多いことをお伝えしましたが、それ以外にもフランチャイズにまつわるトラブルは様々あります。

「敵を知り、己をしれば百戦危うからず」とも言いますので、ここではその「敵」を知るために、フランチャイズにまつわる主なトラブルの例を詳しく解説します。

経営者・個人事業主は労働基準法の適用外なため無理な労働を強いられる

フランチャイズに加盟する場合に注意すべき点の1つが経営者・個人事業主は労働法の適応外になるということです。

雇われる側であれば、例えば労働法によって「労働時間が6時間以上8時間以下の場合は休憩を45分以上、労働時間が8時間以上の場合は1時間以上の休憩を与えなければならない」と定めされています。また、原則として労働時間は1週間に40時間までとも定められています。

しかしながら、経営者・個人事業主にはそうした労働法の保護から外れてしまうため、売上をあげるためにオーナー自身が過度な長時間労働を強いられる場合があります。

ドミナント展開による同一商圏への同一ブランドの参入が進む

フランチャイズに加盟する場合に注意すべき点の2つ目はドミナント戦略をとっているかどうかです。

ドミナント戦略とはある地域に集中的に同じブランドの店舗を出店することで、その地域の需要を総取りする戦略を指します。

このドミナント戦略はフランチャイズ本部側からすると、他のブランドの進出を防いだり、物流コストを削減しやすいなどの多くのメリットがあります。

その一方で、各店舗の立場になると、同一商圏内に同じブランドのライバルが多数出現することになり、競争が激しくなりやすくなることを意味しています。

そのため、ドミナント展開を採用しているフランチャイズ本部に加盟した場合、思ったよりも競争が激しくなり、事前の売上予測を下回ってしまうといった問題が生じやすくなります。

独占禁止法を違反した、仕入れ先指定やロット指定が課せられる

フランチャイズに加盟する際の3つ目の注意点は仕入れ先の指定やロット指定です。

独占禁止法ではフランチャイズの本部は加盟者に対して優越的な地位を得やすいため、加盟者を保護するために以下の行為について禁止しています。

  1. 取引先の制限

  2. 仕入れ数量の強制

  3. 見切り販売の制限

  4. 営業時間短縮に係わる協議拒絶

  5. 事前の取り決めに反するドミナント出店

  6. フランチャイズ契約締結後の契約内容の変更

  7. 契約終了後の競業禁止

  8. 抱き合わせ販売・拘束条件付き取引

  9. 販売価格の制限

しかしながら、加盟者がそうした法律の知識がないことをよいことにフランチャイズ本部がその立場を利用して仕入れ先を指定してきたり、ロットの指定をし、フランチャイズ本部が加盟者を搾取しようとする場合があります。

加盟時のセールストークと実態が大きく乖離している

売上予測に関するトラブルと類似した問題ではありますが、加盟時のセールストークと実態が大きく乖離していることもしばしばあります。

加盟前の売上予測の説明を実態が大きく異なるや、加盟前には開業後の支援の制度が整っていると伝えられたにも拘わらず実際にはフランチャイズ本部の人手不足などの理由を付けて支援を全く受けられないなどの問題がしばしば発生します。

先述したように悪徳フランチャイズは加盟者の質よりも量を求める傾向があるため、加盟前の相談の段階で誇張した表現を用いて加盟者を集めいようとします。

その結果、加盟時のセールストークと実態が大きく乖離するという問題が生じてしまうことになります。

高額な違約金により契約解除ができない

解約に対する違約金もフランチャイズにおいて問題が生じやすいポイントです。

解約を考えている場合、フランチャイズ加盟者は利益が出ていないことが多いため、わずかな違約金でも大きな痛手となります。

その一方で、悪徳フランチャイズの中には、加盟者が売上をあげてくれている限りロイヤリティ収入が入ってくるので、加盟者には利益が出なくてもよいと考える業者も存在しています。

そのため、簡単に加盟者が解約できてしまうと量を確保できなくなるため、高額の違約金を設定する場合があります。

悪徳フランチャイズというわけではありませんが、過去にはサークルKサンクスとの10年契約の途中で解約をした加盟者がサークルKサンクスから570万円の違約金を請求されたことに対して裁判を起こしたこともあります。

しかしながら、裁判ではこの中途解約に対する違約金は不合理ではないと判断され、裁判所はサークルKサンクスによる違約金の請求を全額認めています。

このように一度違約金の設定がある契約にサインをしてしまうと、解約の際に違約金を支払う必要が生じてしまうため、必ず契約書で確認をしておく必要があります。

本部からの契約更新拒否で閉店に追い込まれる

フランチャイズ契約には契約期間があります。その契約期間の終了時に契約を更新するかどうかをフランチャイズ本部と加盟者で協議をすることとなります。

しかし、契約はお互いの合意のもとで成立するものであるため、フランチャイズ本部が契約を拒否してきた場合には契約を更新できず、そのブランドでの営業ができなくなり、閉店に追い込まれ、フランチャイズ加盟時に発生した借金が返済できなくなるなどの問題が生じる可能性があります。

コンビニ等でも契約期間の満了を機に更新をせず、加盟店の将来設計を大きく崩している事例が各地で起きていることが報告されています。しかし、その一方で、抜き打ち調査の検査でも高得点で評価されていたにもかかわらず、更新しないことになった事例も確認されており、契約更新を巡る不透明さも問題となっています。

厳しい競業避止

厳しい競業避止もフランチャイズで多く現れる問題の1つです。

フランチャイズに加盟した場合、毎月のロイヤリティ負担が大きいためにフランチャイズ契約を解消し、独立しようとする加盟者も数多くいます。

それに対して、フランチャイズ本部は自ら提供したノウハウを獲得されてすぐに独立されては利益が出なくなってしまいます。そのため、加盟者が契約解除後に同種の営業を行ってはならないという「競業避止義務条項」が契約に盛り込まれることがあります。

この競業避止義務条項には、営業禁止区域や営業禁止期間、禁止される営業内容などが記載されており、中には厳しい条件が課せられる場合もあります。

そのため、契約前に競業避止義務条項が盛り込まれているのかどうか、盛り込まれているのであればどの程度の厳しさなのかについてはしっかりと確認しておく必要があります。

ビジネス自体に違法性がある

そもそもビジネス時代に違法性がある場合も当然ではありますが問題が生じます。

例えば、保険金を不当に受給するようなビジネスモデルのフランチャイズも世の中には存在しています。

こうしたフランチャイズに加盟してしまった場合、違法なビジネスの片棒を担いでしまうことになるため、フランチャイズ本部のビジネスモデルを加盟前にしっかりと調査しておく必要があります。

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