起業したい人がまず検討すべき事柄や様々な起業の手段・形態を紹介。

起業に成功するために行った方が良いこと

起業のためのプロセスを理解したところで、起業を成功させる確率を高めるためには何をすればよいのでしょうか。

ここではそうした疑問に答えるべく、起業を成功させるためにすべきことについて詳しく解説していきます。

事業計画だけでなく、実際に事業を小さく運営し検証するのが重要  

起業を成功させるためには失敗を前提にしてまずは小さな規模で運営し、検証することが重要です。

いきなり多くの資金を借入し、大きな規模で起業してしまうと、その事業が失敗してしまった際には多額の借金を抱えてしまい、再起不能ということになりかねません。

かつて吉野家が牛丼を400円から一気に280円にまで値下げをし、客数を倍以上に伸ばしたことがありました。

この時も吉野家はいきなり全店舗で280円に値下げをしたのではなく、一部の店舗でいろいろな価格を試してみて、最も利益を上げられる価格が280円ということを把握した上で、値下げを実行したことが知られています。

このように事業ではやってみなければ分からないことが数多くあります。そのため、まずは小さな規模でいろいろな実験を試してみて、その中からうまくいったものを活かして規模を拡大させていくことが必要となります。

ユーザーや顧客に対してヒアリングをして、事業自体の解像度を高めるのが重要

起業を成功させるために必要なことの2つ目がユーザーや顧客へのヒアリングです。

ハーバード大学のグルビル教授によると、売り手は自らが開発した商品・サービスの価値を3倍に過大評価するとされています。

このため、起業のための素晴らしい商品・サービスを考えることができたと自分自身では考えていても、ユーザーや顧客にとってはそれほど魅力的ではないということが起こりえます。

こうしたギャップを少しでも埋めるために、ユーザーや顧客が商品・サービスに対してどのような印象を抱いたのかや、どこか不満はないかなどユーザーや顧客の声を聴くことが重要となります。

また、しばしばユーザーや顧客は開発者が意図した方法とは異なる形で商品・サービスを利用することもあるため、実際にユーザーや顧客がどのような状況でどのように商品・サービスを使用しているのかもヒアリングしておくことをおススメします。

そうすることで、ターゲットにしているユーザーや顧客のニーズをより精密に満たせるように事業計画を作り直すことができます。

税務や法務など経営以外のことは専門家に任せるべき

起業を成功させるための3つ目の注意点はなんでも1人でやろうとはしないことです。

商品・サービスの売り方など経営に関することは企業の将来を大きく左右させるものであるため、自ら責任を取って自ら考え、行動してことが重要となります。

しかし、その一方で、税務や法務などの経営以外の側面はうまく実行できたとしても経営にはプラスにはなりません。

そのため、税務や法務などの対応に時間も労力を取られてしまい、肝心の経営のことを考える時間や労力がなくなってしまうということがないようにするためにも、税務や法務などは専門家に任せてしまうことが重要となります。

起業の際に国からの補助金の有無をチェックしておく

起業を成功させるために必要な最後のことは使える補助金はしっかりと利用するということです。

国や自治体から補助金を出してもらえることができれば、それだけで資金繰りが楽になり、倒産の危険性を低下させることができます。

例えば、IT導入補助金など起業する分野問わず利用できる補助金もあるため、必ず国や自治体からの補助金はチェックすることをお勧めします。

自分で一から事業を立ち上げる以外にも様々ある起業の手法や形態

ここまで起業のプロセスや成功させるために必要なことについて解説してきましたが、一口に起業といっても実はその方法は様々あります。

ここではその様々ある起業の手法について詳しく解説していきます。

フランチャイズなどでノウハウを得て開業

経営のノウハウに自信がないという場合にはフランチャイズに加盟して開業することも1つの方法です。

フランチャイズに加盟することで、フランチャイズ本部から売上予測やオペレーション構築など様々なサポートを受けられるようになり、経営のノウハウがなくても開業することができます。

もちろん、その経営ノウハウの提供に対する費用としてロイヤリティと言われるものを支払う必要が多くの場合ありますが、経営のノウハウについて自信がない場合や、リスクを少しでも避けつつ開業したい場合にはフランチャイズは選択肢の1つになります。

代理店ビジネスを個人で開業

また、代理店ビジネスを個人で開業することも1つの方法です。

ドコモショップやauショップ、ソフトバンクショップなどの携帯キャリアのお店に行ったことのある人がほとんどだと思います。実はこの携帯キャリアのショップのほとんどは運営をドコモやau、ソフトバンクが行っているのではなく、それらの携帯キャリアから販売の代理人として依頼を受けている企業が運営しています。

この代理店ビジネスの場合、すでに存在しており、かつそれゆえに売れ行きなどのデータも集めやすい状況での開業となるため、自らアイデアを考え起業する場合よりもリスクを抑えることができます。

クラウドソーシングサービスから仕事を得て開業

最後に紹介するのがクラウドソーシングサービスから仕事を得て開業するという方法です。

クラウドソーシングサービスとはインターネット上で何か依頼したい人や企業と、それを解決できる人や企業を結び付けるサービスのことを指します。

このクラウドソーシングサービスに登録をすることで、様々な人や企業が発注している業務内容のうち自ら実行できそうなものを受注し、利益を得ることができるようになります。

こうしたクラウドソーシングサービスを利用して開業するというのも起業の1つの方法となります。

起業において最も重要なのは行動を起こすこと

ここまで起業のプロセスや成功のためのコツ、起業の方法について詳しく解説してきましたが、実は最も重要なことは起業のための行動を起こすことです。

どんなに優れたアイデアがあったとしてもそれを実行に移さなければ意味がありません。また、どんなに優れたアイデアがあったとしても先にそのアイデアを実行されてしまうとこれもまた意味がなくなってしまいます。