市場が急成長中のジムの開業に必要な資金や経営者の年収、リスクを避ける方法を解説。

ジムの経営はキャッシュフローや利用客が安定しやすいというメリットもありますが、初期費用が比較的高価になりやすいなどの注意点もあります。そこで、ジムの経営のメリットをより活かして、ジムの開業・経営を成功させるために知っておくべき知識についてこの記事では解説します。

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ジムの開業・経営の成功事例

ジムの開業・経営を成功させるためには過去の成功事例を理解し、自らが開業・経営する際に活かすことが重要となります。

そこで、ここではジムの開業・経営の成功事例を2つ解説します。

GoogleMapなどの口コミで高い評価を得て集客に成功

ジムのサービスは経済学では「経験財」と言われ、事前にサービスの質をどれだけ調べても分からず、実際に経験しないとそのサービスの質が分からないというタイプのサービスに当てはまります。

ただし、その一方で人は何かのサービスを購入する際にはそのサービスが優れたものだと安心して購入したい生き物でもあります。

そのため、マーケティングの分野ではこうした経験財では口コミなどすでに実際にそのサービスを経験した人の意見が重要になるとされています。

これはジムでも同様です。

お客さんが興味を持ったジムをGoogleなどの検索にかけた際、口コミでの評価が悪いジムにわざわざ通おうとする人はいません。

そのため、GoogleMapなどの口コミで高い評価を得ることが安定した新規顧客の獲得に繋がります。

会員制のパーソナルジムで、客単価が非常に高い

会員制のパーソナルジムの場合、上記の年収のシミュレーションでも示したように客単価が10万円~15万円と非常に高くなっています。

そのため、1日に1人対応するだけでも年収が900万円程度となります。

この客単価はあくまでもパーソナルジムの平均的なものであるため、トレーナー自身に何か特別な技能があったり、特別なサービスがあるなどの付加価値がある場合にはより高い客単価を設定することができます。

そうすることで、少ない顧客数でも十分な売上を確保することができるため、顧客集めに苦労することが少なくなります。

ジムの開業・経営の失敗事例

成功例だけでなく、これまでにジムの開業・経営にあたってどのような失敗例があったのかをよく知ることで、自分の開業・経営での失敗を避けることができます。

そのため、ここではジムの開業・経営においてよくある失敗例について紹介します。

機材や内装にこだわりすぎてしまった

機材や内装にこだわりすぎることがコストを圧迫し、経営の失敗につながるケースがあります。

機材や内装はジムの質や雰囲を大きく左右させるため、ついついこだわってしまうジムの経営者がいます。

しかし、機材や内装はこだわり始めるとキリがなく、またこだわればこだわるほどコストも上がってしまい、多くの初期投資が必要となってしまいます。

もちろん十分な資金があり、機材や内装にこだわってもまだまだ手元資金に余裕があれば問題ありません。

しかし、初期投資に多くの資金を投入しすぎてしまうと、開業直後などのお客さんを獲得しにくい時期で赤字が続いた場合のランニングコストを負担できずに倒産するという可能性や、初期投資のために借り入れが増えてしまい返済負担に耐えられなくなってしまう可能性も高まってしまいます。

そのため、機材や内装は最初からこだわって最高のものを用意するのではなく、お客さんが十分に満足できる水準であればよいと割り切ることも重要です。

実績のあるトレーナーの採用に失敗

失敗例の一つとしてよく上げられるのが実績のあるトレーナーの採用に失敗してしまうことです。

ジムはすでに数多く存在するため、お客さんは安心できる・信頼できる要因があるジムを選べる立場にあります。

そのため、なんの実績もないトレーナーしかおらず、トレーニング器具の使い方や食事などのアドバイスで信頼できないと判断した場合にはすぐに通わなくなり、固定客を掴むことができなくなってしまいます。

そのため、個人で開業する場合には必要な資格でも先述したように「NESTA-CPT」や、「NESTA-PET」、「JATI」などのトレーニング資格を取得するか、そうした資格を所有しているなど実績のあるトレーナーを雇うことをお勧めします。

トレーナーの教育に失敗し、質にムラが出てしまった

特にジム経営が軌道に乗り、規模を拡大する局面で犯しがちな失敗がトレーナーの教育の失敗です。

個人で経営している場合やトレーナーが1人~2人程度の人数が少ない場合はそれぞれのアドバイスやサービスの質に目を光らせることが比較的簡単にできます。

しかしながら、規模が拡大してくるとお客さんの管理など経営上の負担が増えてくるため、ついついトレーナーの管理がおろそかになってしまい、採用したトレーナーへの教育が規模の拡大に追い付かず未熟なトレーナーが対応をするということが生じてきて今います。

そうした未熟なトレーナーの接客を受けたお客さんはそのジムに幻滅してジムに通うことを辞めたり、場合によってGoogleなどの口コミに「アドバイスの質が低い」など悪い評価を書かれてしまう可能性が高くなります。

それによって既存顧客を固定客化するだけでなく、新規顧客の獲得も難しくなってしまいます。

そのため、経営が軌道に乗ってきた場合も急いで規模を拡大するのではなく、トレーナーの教育には時間がかかること考慮して慎重に規模を拡大させていくことをお勧めします。

集客力が俗人化し、名物トレーナーが独立してしまった

最初の失敗例と矛盾するように思われるかもしれませんが、実績がありすぎるトレーナーを抱えることも経営上は問題を生じさせることがあります。

カリスマ的なトレーナーを雇うことができれば、その分お客さんの獲得につながります。しかしながら、そのカリスマ的なトレーナーの存在に惹かれてお客さんとなった人は、単にジムに通うために来ているのではなく、カリスマ的なトレーナーから指導を受けるためにジムに通っています。

それゆえに、そのカリスマ的なトレーナーが独立した場合にはそうしたお客さんが丸ごとその新しいジムに奪われてしまうということが生じかねません。

そのため、ジムを開業・経営していく際にはトレーナーの質には気を配る必要がありますが、誰でも高いレベルのサービスを提供できるように教育を施していくことを考える必要があります。

リスクなくジムを開業・経営するには

このようにジムの開業・経営には多くの落とし穴があります。こうしたリスクを少しでも回避することもジムの開業・経営にあたって考える必要があります。

ではそうしたリスクを低下させるためにはどのような方法があるのでしょうか。

ここではそのリスクを回避する方法について解説します。

マシンなどはリースで揃え、初期費用を抑える 

ジムの開業の際には最低でも300万円以上の初期費用がかかり、特にトレーニングマシンの中には一台一台が20万円程度する非常に高価なものもあります。

これらのトレーニングマシンをリース契約で揃えることによって、初期費用を抑えることができ、また開業当初にお客さんが思ったより来なかったため不要なトレーニングマシンが数多く存在してしまっているという状況も避けることができます。

そうして抑えた初期費用を広告宣伝費に充てることで開業初期のお客さんが少ない時期を乗り越えられる可能性もあります。

そのため、トレーニングマシンをリースで揃えて初期費用を抑えるという方法もリスクを低下させる上で検討してもよいでしょう。

オーナーがトレーナーを兼任する

リスクを抑える2つ目の方法がオーナー自らもトレーナーとして働くということです。

ジムの経営においてランニングコストの大きな割合を占めるのが店舗の賃料と人件費です。そのため、このどちらかを削減することで経営のリスクを低下させることができます。

先述したように一般的なジムのトレーナーの給与は月に20万~24万円程度、年間で300万円程度であるため、オーナーがトレーナーを兼任することで年間で300万円程度のランニングコストを低下させることができる計算になります。

そのため、少なくとも経営が安定するまでの間はオーナーがトレーナーを兼任することでランニングコストを抑えるということもリスクを低下させるために検討することをお勧めします。

フランチャイズに加盟する

リスクを抑える3つ目の方法がフランチャイズに加盟することです。

フランチャイズの本部はこれまでに数多くのジムの開業・開業に携わってきた経験があり、成功のためのノウハウを数多く蓄えています。

そのため、フランチャイズに加盟することで商圏の分析やトレーナーへの教育方法などジムの開業・経営に必要な経営上のサポートを受けることができます。

また、フランチャイズに加盟することでそのフランチャイズの評判も利用できるようになるため、お客さんにとっては新規のジムでも安心感・信頼感が生まれやすくなります。

そのため、フランチャイズに加盟するということもリスクを抑えてジムの開業・経営を行う上では非常に役立ちます。

そこで、以下ではおすすめのフランチャイズを紹介しますので、自分の方針にあったフランチャイズに加盟することもぜひ検討してみてください。

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