市場が急成長中のジムの開業に必要な資金や経営者の年収、リスクを避ける方法を解説。

ジムの経営はキャッシュフローや利用客が安定しやすいというメリットもありますが、初期費用が比較的高価になりやすいなどの注意点もあります。そこで、ジムの経営のメリットをより活かして、ジムの開業・経営を成功させるために知っておくべき知識についてこの記事では解説します。

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市場が右肩上がりのジム開業・経営

フィットネスクラブ市場は過去20年間で利用者が2倍に増加し、市場規模も2016年には6000億円ほどだったものが2019年には約7000億円に達するなど市場規模の拡大が続いています。

このフィットネスクラブ市場の市場規模の拡大に伴ってパーソナルジムやスポーツジムなどジム業界の市場規模も拡大傾向にあります。

新型コロナウイルスの影響で2020年は一時的に市場規模が縮小したものの、コロナ後においては市場規模の拡大傾向が継続することが期待できる市場です。

では、そうしたジム市場において開業することのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

ここではそうした疑問に答えるべくジム開業・経営におけるメリットについて解説します。

ジムの開業・経営はキャッシュフローが安定しやすい

ジムの開業・経営のメリットの一つはキャッシュフローの安定さです。

一般的にジムの利用料は利用のたびに支払うのではなく、年会費など月会費などのように前払いとなっています。

そのため、月単位・年単位での入ってくる売上が把握しやすく、またその売上に基づいてコスト管理をすることができるため、キャッシュフローが安定しやすいとされています。

実際に、フィットネスクラブ業界大手のセントラルスポーツや、ルネサンス、メガロスなどは売掛債権が少なく、キャッシュフローがプラスの健全な状態となっています。

解約率が低く、安定して顧客が積み上がる

ジムは解約率が低く、安定して顧客が積みあがるというメリットもあります。

ジムは継続利用して初めて効果がでるため、利用客も1年単位などの比較的長期に利用してくれる傾向にあります。

そのため、最初は利用客が少なく赤字だったとしても、地道に広告宣伝やサービスをしっかりしていれば少しずつ利用客が増えていきやすい業態となっています。

ジムの開業の流れ

どのようなジムを開業するのかによって多少はジム開業の流れも変わってきますが、ここではどのジムでも共通する開業の流れを解説します。

ジムのコンセプト選定

ジムの開業を考える場合、まず決めるべきなのはジムのコンセプトです。

例えば、パーソナルジムにするのか、開放型のジムにするのか、フィットネスクラブにするのかといったジムの形態や、ターゲットもボディビルやフィジークを重視している人たちなのか、体形維持目的の人たちなのか、健康目的の人たちなのかによって、必要なトレーナーや物件、トレーニング機材、内装などの全てが異なってきます。

それゆえに、まずはジムのコンセプトをしっかりと固めて次のステップに移っていく必要があります。

トレーナー採用

ジムのコンセプトが決まれば次に行うのはトレーナーの採用です。ただし、このトレーナーの採用はオーナー自身がトレーナーを兼任する場合には省略することができます。

物件選定

コンセプトと人が決まれば、次は物件の選定です。

物件を選ぶ際は次の4つがポイントとなります。

  1. 物件の広さ

  2. 物件の家賃

  3. 視認性

  4. 人通りとその種類

物件の広さと家賃の重要性は説明不要でしょう。

視認性についてはジムが目立つ場所にあれば、ジムの存在自体が広告となり、広告費を削減することができるというメリットがあります。

また、人通りが多い場合にもお客さんが来やすくなるというメリットがありますが、それ以外にもターゲットにしているタイプの人たちが周辺に多いのかということも考える必要があります。

トレーニング機材購入

物件も決まれば、その物件に合わせてトレーニング機材を購入する必要があります。

ターゲットが求めている機材は何か、どこにそのトレーニング機材を置けば動線がよくなるのかなどを物件を見ながら考える必要があります。

内装工事

次に決定するのが内装工事です。

ジムの内装もストイックさを体現する無機質なイメージにするのか、温かみのある雰囲気にするのかなどターゲットが求めるものに合わせて決定することをお勧めします。

また、ジムの看板は広告にもなるため重要です。ただし、視認性が重要であるため素材自体はそれほどこだわる必要はなく、アルミ複合板などの軽くて安い素材のものを選ぶことをお勧めします。

ポスティング、チラシ配布

最後に行うのが広告宣伝活動です。

ジムの開業前にジム周辺にポスティングをしたり、チラシを配ったりしてお客さんを知名度を高めたり、興味を持ってもらう必要があります。

ジムの良さは経験してもらわなければ分からないので、チラシなどにはクーポン券を付けるなどして初回来てもらうハードルを下げるための工夫をすることをお勧めします。

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