ドミナント戦略とは市場独占の手法!メリット・デメリットを成功事例と失敗事例を合わせて解説!

特定地域に集中的に店舗を出店する戦略で、コンビニチェーンが活用することで知られているドミナント戦略についてそのメリット、デメリットを事例と合わせて解説します。ぜひご一読ください。

アイキャッチ

ドミナント戦略の事例

ここではドミナント戦略の具体的な事例を成功例と失敗例とともに紹介いたします。

具体的な事例を参考にしていただければと思います。

コンビニチェーン

コンビニチェーンはドミナント戦略の代表例です。特にセブンイレブンは創業以来、積極的にドミナント戦略を推進しておりシェアを高めてきました。

集中出店による店舗管理及び配送効率の上昇、需要を取りこぼさないことはセブンイレブンの売り上げ拡大にプラスでした。その結果がコンビニチェーントップの国内2万店以上の店舗につながっています。

ドミナント戦略に伴う自社競合で店舗当たりの売り上げが伸び悩んでいるというマイナスもありながらも、セブンイレブンのドミナント戦略はおおむね成功と言えるとでしょう。

いきなりステーキ

対照的にいきなりステーキはドミナント戦略の失敗例として語られます。いきなりステーキは短時間かつ低価格で分厚いステーキを提供することで話題になり人気を集めました。

2013年に1号店をオープンさせてからドミナント戦略で急激に店舗数を増やします。6年後の2019年には店舗数は472店舗となりました。

しかし、事前調査を欠いていたのか増やしすぎた店舗同士でお客様の奪い合いが発生し、店舗ごとの売上は減少します。

結果としていきなりステーキ全体の経営も悪化して現在は債務超過で厳しい状態となっています。ドミナント戦略は必ず成功するわけではなく、適切に実施しないと経営に影響が出る可能性があることは覚えておいてください。

牛丼チェーン

牛丼チェーンもドミナント戦略で店舗数を増やしています。

こちらは集中出店による知名度上昇を狙っていると考えられます。

牛丼チェーンはそれぞれ全国展開をしているので、特定地域の知名度上昇は結果として全国的な知名度上昇にもつながり、販売増が期待できるためです。

ドラッグストア

ドラッグストアは医薬品を中心にして他に食料品、日用品も取り扱っている店舗のことを言います。特徴は食品や日用品を安くすることで集客し、利益率の高い衣料品で収益をあげるというスタイルです。

ドラッグストアもドミナント戦略に基づいて店舗数を増やしています。事業拡大のためには複数店舗の展開が必要なためです。

最近、身の回りでドラッグストアが増えていると思われたことはありませんか?コンビニやスーパーのシェアを奪っているのもありますが、ドラッグストアが増えているのはドミナント戦略のため、と考えていいでしょう。

ドミナント戦略を実行する前に検討すべき事項

いきなりステーキの事例からドミナント戦略が必ず成功する戦略でないことはご理解いただけたかと思います。

ドミナント戦略はやみくもに実施するのではなく、実行する前の準備が大切になります。

ここではドミナント戦略を実行する前に検討すべき事項を紹介いたします。

商圏の人口属性や土地柄

まずはドミナント戦略を実施するエリアについて調べる必要があります。

具体的には商圏の人口属性や土地柄について調べます。なぜならドミナント戦略の成否は地域の特性をつかめることができるかにかかっているからです。一つのエリアに集中出店だけでなく、地域を絞り込むことでその地域のニーズにマッチさせることがドミナント戦略の肝のためです。

検討しているエリアは高齢者が多いのか、ファミリー層が多いのか、あるいは学生が多いのかは知っておきたい事柄となります。また保守的なのか、リベラルなのかなどの土地柄も同じく理解する必要があります。

さらに、人口の推移も出店すべき店舗数を検討する上で必要です。

ドミナント戦略を検討する土地についてよく知る、ということが大切になります。

周囲の同業種の出店状況

土地について調べただけでは十分ではありません。

次に出店を検討するエリアにおける同業種の出店状況を確認する必要があります。いくらその土地が自身の店舗にぴったりでもすでに同業種が多数出店している場合はそこに出店してもうまくいきません。

すでに同業他社によってエリアが支配されているためです。その場合は別のエリアを探す必要があります。

逆に検討するエリアに同業種がいない、あるいは少ない場合は参入するチャンスがあります。出店する前に同業種の出店状況を調査することでドミナント戦略の成功確率がアップします。

ドミナント戦略に相性の良いフランチャイズ

ここまでドミナント戦略について解説してきました。

ドミナント戦略は特定のエリアに集中出店することでその地域におけるシェアを握る戦略で多くのメリットがありました。

募集案件