カレー屋を開業するための方法とは? 失敗事例から学ぶ成功しやすい方法も解説!

カレーは国民食と言われるほど日本では人気の料理です。では、そのカレーを提供するカレー屋の開業は儲かるのでしょうか。カレー屋を開業すればどれぐらいの年収を得られるのかや、カレー屋の開業のために用意すべきもの、おススメのフランチャイズなどをここでは紹介します。

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カレー屋の開業には客単価と回転率を上げることが必要!

カレー屋の開業を成功させるために考えるべきことは客単価と回転率です。

1日の売上高は客単価に1日の客数を掛けることで計算することができます。また、1日の客数は客席数に回転率を掛けることで計算することができます。

別の言い方をすれば、客席数が少なくても回転率を高めることで客数を増やし、売上や利益を高めることもできます。

この回転率を高めるためには料理を提供するまでの時間とお客さんの店内での食事時間を短くすることが重要です。

カレーの場合、すでにルーは営業前に仕込みを終えており、ごはんにルーをかけるだけです。そのため、料理を提供するまでの時間を短くすることが可能です。

また、お客さんの食事時間を短くする点でもカレー屋は有利です。カレーはテイクアウト商品の販売もできるため、お客さんの店内での食事時間を0にすることもできるからです。

こうしたことから、カレー屋は客席数を抑えながらも、客単価と回転率を高めていくことで売上高を高め、それによって利益も増やしていくことができる業態と言えます。

カレー屋の開業資金、経営・運営にかかる費用、必要なもの

カレー屋の開業を考える際には開業資金だけでなく、開業後のランニングコストも考えておく必要があります。

ここではカレー屋の開業に必要な初期費用やランニングコストの目安を解説します。

店舗で開業する場合初期費用は200万円〜3000万円円程度

カレー屋を店舗を借りて開業する場合には、物件取得費をはじめとして以下のような費用が必要になります。

  1. 物件取得費:100万円~500万円

  2. 内装・外装工事費:50万円~1500万円

  3. 厨房設備費:50万円~800万円

  4. 広告宣伝費:20万円~40万円

  5. 資格取得費:3万円~6万円

初期費用として最も大きな項目は物件取得費です。この物件取得費は出店場所や店舗の規模にも左右されますが、一般的に契約時に半年から1年間分の家賃を支払うことが多いことに注意が必要です。

内装・外装工事費や厨房設備費については居抜き物件を契約し、既存の設備を利用することで抑えることができます。

こうした物件取得費や内装・外装工事費、厨房設備費を抑えたい場合にはキッチンカーでの開業を検討してみる価値があります。

キッチンカーで開業する場合初期費用は100万円〜300万円円程度 

キッチンカーでカレー屋を開業する場合、物件取得費や内装・外装工事費の代わりにキッチンカーの購入費用がかかります。キッチンカーの取得費用の目安は次の通りです。

  1. キッチンカーをレンタルする場合:1週間18万円

  2. 既に保有している車を自力で改造する場合:50万円程度

  3. 所有している車を改造してもらう場合:100万円~150万円

  4. キッチンカーを購入する場合:200万円~250万円

初期費用を可能な限り抑えたいという場合にはキッチンカーをレンタルするという方法もあります。キッチンカーをレンタルする場合には、1日5万円程度、1週間での契約であれば18万円程度で借りることができます。この場合、初期費用を抑えることができますが、ランニングコストが高くなってしまうことに注意が必要です。

レンタルという手段を選ばない場合、既に所有している車に改造を施すか、キッチンカーを購入する必要があります。

すでにキッチンカーに改造できる車を所有している場合にはその車に改造を施すことで初期費用をある程度は抑えることができます。その場合、自力で改造できる技術ややる気を持っている場合には50万円程度に初期費用を抑えることができます。

キッチンカーに改造できる車を所有していない場合は、少し初期費用がかかりますがキッチンカーを購入する必要があります。

家賃、人件費、水道光熱費

ランニングコストとして重要なものとして家賃と人件費、水道光熱費があります。

カレー屋の場合、先述したように店舗の規模を狭くしたとしても客単価と回転率を高めていくことで売上と利益を高めていくという戦略をとることができます。そのため、カレー屋は他の飲食店と比較して家賃を抑えやすい業態と言えます。

10席程度の狭い店舗であれば、月に10万円程度の賃料の物件もありますので、ランニングコストを抑えながらカレー屋を運営することができます。

また、店舗の規模を抑えることで人件費も節約することができます。店舗の規模が大きければその広いフロアをしっかりとチェックするために多くの人を雇う必要がありますが、店舗サイズが小さければオーナー1人でやりくりすることも可能です。

ただし、客数が増えてきた場合には調理と接客のどちらも1人でやるのは難しくなるため、カレー屋が軌道に乗ってきた場合にはアルバイトを雇うことも検討すべきでしょう。

仮に、時給1000円で1日8時間のアルバイトを月に25日雇った場合、月に20万円の人件費が必要です。もし、正社員を雇った場合には人件費がよりかかりますが、おおよそ20万円~30万円のコストが毎月かかることになります。

また、一般的に水道光熱費は10万円~30万円程度とされています。

これらを合計すると家賃・人件費・水道光熱費で20万円~50万円程度のランニングコストはかかると考えておいた方がよいでしょう。

カレー屋の開業に必要な届出・資格とは

カレー屋の開業をするために必須の資格があります。また、酒類の提供や店舗規模によっては資格が必要となる場合があります。自分の事業計画に合わせて必要な届出や資格を確認しておく必要があります。

食品衛生責任者・営業許可  

カレー屋を開業するためには「食品衛生責任者」の資格と「飲食店営業許可」を得る必要があります。

食品衛生責任者の資格は各地域において1万2000円程度の受講料を支払い、6時間程度の講習を受けることで獲得することができます。

また、飲食店営業許可を得るためには食品衛生責任者の存在と保健所の検査をクリアしていることが必要です。一般的に、申請から許可までに2~3週間かかるとされているため、早めに保健所に申請をしておく必要があります。カレー屋を開業する場合にはこの飲食店営業許可を得るための手数料として1万6000円が必要です。

酒類を提供する場合

酒類を提供する場合であっても飲食店営業許可があれば他に資格は必要ありません。

ただし、テイクアウトを含むお持ち帰り用に酒類を販売する場合には酒類販売免許が必要となります。

酒類販売免許に関しては国税庁の管轄となるため、テイクアウトでお酒の提供を考えている場合には各地の税務署に相談することをお勧めします。

客席数が多い場合

収容人数が30人以上の店舗の場合、「防火管理者」の資格も必要です。

ここでの注意点は30人という人数が客席だけの人数ではなく、店舗側の人数も含めることです。そのため、客席数が28席であっても、社員やアルバイトが3人以上いる場合には防火責任者を置く必要があります。

この防火責任者の資格は店舗の延べ面積に応じて300㎡以下の店舗面積の場合は「乙種防火責任者」の資格、それ以上の店舗面積の場合は「甲種防火責任者」の資格が必要となります。

回転場所の管轄消防署で6000~8000円程度の受講料を支払い、乙種が1日間、甲種が2日間の講習を受けることで資格を得ることができます。

"カレーマイスター"という資格

必須の資格ではありませんが、付加価値を付けるために”カレーマイスター”という資格の取得を検討することもお勧めします。

カレーマイスターは日本野菜ソムリエ協会が出している民間の資格で、カレーに関する知識があることをお客さんに対してアピールすることができます。

カレー屋の経営者の年収は600万円から

カレー屋を開業して経営者となった場合の年収とは店舗を構えた場合とキッチンカーで開業した場合で異なります。

ここではそれぞれのケースについて数値例を交えながら解説をします。

店舗を構えて開業・経営する場合

神田カレーグランプリに殿堂入りする人気店・日乃屋カレーはカウンター11席の小型店で月間売上の目安が350万円程度、淡路島のカレーを提供するカレーチェーン・淡路島カレーでは月に100万円程度の売上が目安となっています。

こうした売上から原材料費などの変動費や家賃などの固定費用を引いて残ったものがオーナーの取り分です。

一般的に、飲食店の原材料コストは売上の30%程度とされています。そのため、上記の日乃屋カレーや淡路島カレーの例でいえば30万円~100万円程度が原材料コストが売上に応じてかかるコストとして考える必要があります。

家賃やアルバイトなどの固定費はランニングコストとして先述したように小規模な店舗であれば20万円程度に抑えることができます。

その結果、利益として残るのはおおよそ月に50万円~200万円程度です。そのため、年収としては600万円から2400万円程度です。

もちろん、これは経営が軌道に乗った場合なので、オープンから軌道に乗るまでの間はこれよりも少なく見積もっておく必要があります。

キッチンカーで開業・経営する場合

キッチンカーでカレー屋の開業・経営する場合には700万円以上の年収を獲得するできます。

客単価が1000円で1日にお客さんが50人来店し、平日の20日間営業した場合、月の売上高は100万円です。

キッチンカーを保有している場合には家賃はかからない代わりに出店料として売上の10%程度をとられるケースが多いです。

そのため、材料費が売上の30%の30万円、出店料が10万円かかったとして40万円のコストが必要となります。

売上の100万円から40万円を引くと60万円が毎月のオーナーの収入となり、年間にすると720万円の年収を獲得することができます。

カレー屋の開業の成功事例 

カレー屋の開業を成功させるためにはこれまでの成功事例を参考にすることが近道となります。ここではその成功事例を1つ取り上げて解説をします。

特徴あるメニューで客単価が高く、デリバリーも活用した事例

お店を開業する場合には売上を獲得するためについつい様々なお客さんをターゲットにしようと考えてしまいがちです。

しかしながら、誰からも好かれるカレーを作ろうとすることは逆に言えば誰の心にも強く刺さらず、固定客を獲得しにくくもなってしまいます。

そうではなく、ターゲットを絞り特徴あるメニューを作ることで根強いファンを作り、それによって客単価を高めたり、デリバリーなどの幅広い展開を狙うこともできます。

この特徴あるメニューで成功した代表例がもうやんカレーです。

もうやんカレーの事例  

もうやんカレーは野菜や果物をふんだんに使い、グルテンフリーで低カロリーという健康志向のカレーを提供してます。

その一方で、googleで「もうやんカレー」と検索すると「もうやんカレー まずい」とサジェストに出てくるようにその味には疑問を抱いている人も数多くいます。

しかしながら、もうやんカレーは都内を中心に12店舗展開するほどの人気カレーチェーンとなっています。

このように健康志向というターゲットに絞ることでそれ以外の人からは支持されていませんが、そのターゲットからは強い支持を得ることでもうやんカレーは売上を伸ばしています。

カレー屋の開業・経営が、コロナ禍に強い理由

新型コロナウイルスウイルスの影響で飲食店業界全体が苦境にあえいでいます。しかし、その一方で飲食店の中でもカレー屋はコロナ禍でも強いと言えます。

テイクアウト・デリバリーに適している  

その理由の一つがテイクアウト・デリバリーに適しているという点です。

カレーは家で温め直すことで美味しく食べることができるため、テイクアウトやデリバリーに向いている商品です。

自宅で食べる需要が伸びている

コロナ禍においてマクドナルドやケンタッキーが好調だったことからも分かるように、コロナ禍では店舗で飲食をする外食ではなく、テイクアウトしたものやデリバリーしたものを家で食べる中食が人気を博しています。

そのため、カレーはテイクアウト・デリバリーに向いており、またそうしたテイクアウト・デリバリーへの需要が高まってきているため、コロナ禍においてもカレーの開業・経営は強いと言えます。

カレー屋の開業の失敗事例  

カレーの開業・経営がコロナ禍に向いているといっても必ずカレーの開業・経営が成功するというわけではありません。失敗することもあるため、そうした失敗事例を他山の石として学んでおくことも必要です。

初期費用をかけすぎて黒字になる前に倒産

カレーの開業・経営で失敗するケースとしてよくあるのが初期費用をかけすぎたことによる失敗です。

一般的にオープン当初からいきなりカレー屋の経営が軌道になることはあまりありません。少しずつお客さんを獲得しながら、最初は赤字だったのを少しずつ売上・利益を増やしながら数か月かけて黒字に持っていくという流れになります。

そのため、初期費用をかけすぎて資金の蓄えがないと、オープンから軌道に乗るまでの赤字に耐え切れず倒産してしまうということがあります。

持っている資金をすべて初期費用に充てるのではなく、数か月は赤字でも耐えられるように余力を残しておくことをお勧めします。

行列ができる店だが、回転率が悪くて黒字化できない

また、お客さんが来ているのに捌き切れないというのもカレーの開業・経営でよくある失敗です。

どれだけ人気が出てお客さんがお店に来てくれたとしても、行列ばかりが長くなるばかりで実際にお客さんを捌くことができなければ、売上にはなりません。

その結果として、せっかく売上を伸ばして利益を増やす潜在能力があるにもかかわらず、1日に捌けるお客さんの数が少なくなってしまい、黒字化ができないという問題が起きてしまうことがあります。

この場合、行列ができていることは人気店での証であるため悪いことではないのですが、捌き切れる人数以上のお客さんが来てしまっているということでもあるので、提供までの時間を短くする・アルバイトを雇って接客は任せるなど回転率を高めるための対策を考える必要があります。

リスクなくカレー屋を開業・経営するには

このようにカレーの開業・経営には失敗もつきものです。そうした失敗のリスクを抑えてカレーの開業・経営を行うためには、既にカレーの開業・経営に関するノウハウを持っているカレーチェーンへの加盟も検討をお勧めします。

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